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2008年12月28日

意味がわからなかった

半年ぶりに将棋のページの更新を行いました。これで今年は、本当に最後にしたいと思います。ついでということで、2日前に買った『アマの知らない最新定跡』を参考に、気になる将棋を紹介しておきます。

題材は先週観戦していた高段者の将棋から、新山崎流の定跡型です。

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この第1図の角打ちが最初見たとき、さっぱり意味がわかりませんでした。自然に指すなら▲3三歩成で、これで少し先手良いのかなと思って見ていたからです。第1図以下、△同馬▲同歩に再び△3七角と打ち、対して先手も▲2七角として第2図。持駒の角を使ってまで指すような価値のある手だとは思えず、なぜ▲3三歩成ではないのかと不思議でなりませんでした。

第2図の▲2七角すら何を受けているのか、その時はさっぱり理解できません。棋譜を保存した2日後、村山五段の本を買ったわけですが、P.85に「(▲3三歩成のあと)△5六桂〜△5七銀が必殺の寄せで後手勝ち」と書かれてありました。つまり、▲3三歩成から後手に桂馬を渡してしまうと、先手が負けてしまうという理由があったのです。

高段者の将棋は本当プロレベルだなと痛感した次第です。
posted by こういち at 19:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月26日

本買ってきた

今年の投稿はこれで最後だと書いておきながら、また投稿している次第です。恐れ入ります。昨日の順位戦は白熱した戦いで、久しぶりに最後まで見てしまいました(以前にも同じような文章書いた気が)。終盤、森内九段の解説が入ったんですけど、それがとても参考になるもので、より楽しく観戦することができました。森内ファンが100人くらい増えたのではないでしょうか。△7五角が上手そうに見えて、上手くなかった敗着ということで。

それはおいといて、絶対買うと当ブログで書きました、今日発売の棋書を買ってまいりました。

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最初はこれ『アマの知らない最新定跡』という名前から、アマチュアが最新定跡を指したときの、間違いやすいミスを解説しているのかと思っていたのですが(わざわざアマという言葉を使ってるので)、実際読んでみると、本当にプロの最先端の定跡についての内容でした。構成も前作と全く変わっていないですし、これなら『最新戦法必勝ガイド2』という名前の方がわかりやすくて良かったかも。『最新戦法必勝ガイド』と合わせて読むと、より深く理解できそうです。しかし、その前作が絶版中。新刊の発売と合わせて再販すれば良いのになと思ったりもするのですが、大人の事情でそういうのは無理なんでしょう。

個人的に『最新戦法必勝ガイド』は僕の中ではかなり良書の部類に入る定跡本で、今でも時々読み返しています。形成が良いとか悪いとか、ここはこうだと思うとかハッキリ書かれてあるところが若者的で好きなんですよね。
posted by こういち at 20:16 | Comment(2) | TrackBack(0) | 将棋本

2008年12月24日

愚痴

今年の投稿は今日で終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。今年中に『居飛車党宣言』というホームページの完成を目標にしていたんですけど、結局中途半端に終わってしまいました。最後の悪あがきとして、先週から新山崎流のページを作っていますが、来年の1月くらいを目標に仕上げていくつもりです。

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ブログの方はライトボックスを導入したいなと書いておきながら、手付かずの状態。それと、棋譜再生もできるようにしたかったんですけど、いちいちhtmlで記述して、FTPでアップロードするのは面倒だから、phpで勝手に作成されるようにしたいなと思っているのですが、これも出来なかった。

将棋は昨年と比べてそんなに強くならなかったですし、自分の才能なんてこんなものなんだなと自虐的になりつつ来年を静に迎えたいと思います。関係ないですが、年賀状の絵に最近ちょっと凝っているので、何かくだらない絵をこのブログに投稿するかもしれません。
posted by こういち at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他

2008年12月23日

2手連続の手抜き

やはりB級1組が一番面白いですね。昨日の順位戦、渡辺・久保戦は久しぶりに最後まで見てしまいました。お互い昇級争いのかかる重要な一戦だったので、いつもより盛り上がっていた感じがします。それにしても64手目の△8六歩が格好良い手で、久保ファンが100人くらい増えたのではないでしょうか。

それはおいといて、今日はまた『矢倉の急所』から調べておいたことを書き留めておきます。改めて、読めば読むほど良い本だなと思います。第1図の△9七歩と垂らした局面、第3章のP.104のところになります。

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ちなみに、この局面は『最新矢倉戦法』や『最前戦物語2』にも少しだけ載っているのですが、踏み込んだ解説はされておりません。この将棋はちょっと思い入れがありまして、第77期棋聖戦の羽生・木村戦の進行なんですよね。そのとき木村七段(当時)を応援していたので、未だに印象に残っていて、後手勝ちになる順を色々調べたりもしました。(実際、後手が良いと思っていました)

第1図以下の指し手
▲1二歩△同香▲7五歩△8六歩▲7四歩△8五桂▲7三歩成(第2図)

『矢倉の急所』も結論は先手面白いという、少し抽象的な言い方です。面白いなら、後手もってもそんなに悪いことはないでしょう。ただ、羽生・木村戦と違っているのが、第2図の局面(P.104)なんですよね。実戦では△8五桂に対して▲8六銀と一回交わしてから▲7三歩成の手順なんですけれど、本ではそれを省略して▲7三歩成としてあります。途中の△8五桂に対して、▲8六銀と歩を払いつつ銀取りを交わすのが当然の一手にも見えるんですけど、後で△7七歩と叩かれる手が厳しいので、▲8六銀がプラスになるかは微妙な感じです。

それにしても、2回連続の手抜きは相当な研究がされていないと指せない手だと思います。なんか第2図は先手勝てそうな気がしてきました。△8五桂に▲8六銀と交わすのは、先手勝てる気しないですけれど。
posted by こういち at 20:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月21日

4五角戦法メモ

ちょっと4五角の1つの変化を書いておきます。このページの第7図のところが今回のテーマです。0手目に後手が△9四歩を指したと仮定した局面なので、実際にはあり得ない局面です。この端歩が突かれてあると、定跡通り指すと苦労するというお話です。

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第1図以下の指し手
△3六同角▲同歩△5四香▲8五飛△2五飛▲同飛△同歩▲8五飛△9三桂(第2図)

まずは一般的な定跡の手順から。△9四歩が指されてあると何が問題かというと、普通の定跡通り進めときに、第2図でこの△9三桂がなかなかの一手となります。本来ですと、当然△9四歩なんて入っていないですから、この手はないわけです。以下▲8一飛成に△8五飛で形勢はハッキリしません。ということで、これに変わる先手の攻め筋はないかということで、次に紹介する手順です。

第1図の▲3六香に変えて▲2一飛と打った局面が第3図。この変化も一応定跡です。


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第3図以下の指し手
△4二玉▲3六香△2二銀打▲同馬△同金▲3三香成△同金▲2二銀△同銀▲4九飛成△3一飛(第4図)

次の▲3三馬は許せないので、後手はほぼ必然の受け。東大将棋ブックスでは先手不利となっている局面となります。ただ、第4図を客観的に見て、なんとなく先手やれそうな気がしますね。第4図から▲同龍にすぐ▲8五飛と打つのは、やはり△2五飛があって難しい形勢。なので、一回▲6一飛と銀取りに打って後手玉の位置を変えておきます。

第4図以下の指し手
▲3一同龍△同銀▲6一飛△5一飛▲同龍△同玉▲8五飛(第5図)

▲3一同龍に△同玉は▲5一飛と打って先手良し。また、△5一飛のところで、△4一に飛車を打つのも▲同龍△同玉▲6一飛とおかわりして同じことになります。本手順、5一に玉を動かしてから、▲8五飛と打てば次の▲8一飛成がより厳しくなるという理屈です。


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第5図以下の指し手
△8四香▲4五飛△8七香成▲同金△7九飛(第6図)

角は見捨てて△8四香と打つのが後手の最善手。▲同飛ならば△9五角の王手飛です。ということで▲4五飛の一手ですが、△8七香成と飛車の打ちこみを作るのが好手(△8九香成は▲8五飛で先手良し)。本譜普通に▲同金と取りますが、△7九飛と打った第6図の局面は形勢不明かな。途中の△8七香成に取らないで交わす手もあるので、先手勝ちそうな感じはあるのですが、やっぱり先手玉も手がつくと相当早く寄ってしまうので難しいですね。

とはいっても、後手は「この一手」の受けを指し続ける必要がありますから、実戦的には相当先手が勝ちやすいのではないでしょうか。
posted by こういち at 21:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月20日

△6四同歩の変化

『矢倉の急所』テーマ15(P.90)から、もし僕が後手を持ったときはたいてい、テーマ20(P.109)の定跡を選んでいます。しばらく受けに回らないといけない変化なんですが、手厚い指し方で自分好みの展開です。ということで、昨日の行方・畠山戦からその辺りを勉強しておきたいと思います。第1図はテーマ21の第4図(P.117)のところになります。

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一回▲4六角と途中下車し、△4五歩と後手に歩を突かせているのがちょっとした先手の工夫。これは竜王の新手だったと思います。4六の地点に角を居座られたままだと、後の▲6三銀というB面攻撃(将棋用語)が相当です。図の△6五歩は仕方のない一手で、本当なら真っ先に△2四歩として、うるさい桂馬を除去しないといけないんですけれど、それには▲6六角の王手が厳しいです。従って、第1図の△6五歩は仕方のない一手。正直この時点で、後手自信ないです。

進んで第2図のところは、少し行方八段の手順前後だったか。先に▲2四歩とぶつかっていた歩を取ってしまったことで2三にいた銀が一つ前に出てきています。後手は入玉が望みの綱なので、それを考えると先手ややマイナスです。定跡書通り、先に▲3六銀を打っておけば、△2五歩ならば▲3五銀〜▲3五角の攻め筋も有力な手段になりそうです。

とはいっても、第2図の局面もまだまだ難しい形勢だと思います。後手は持駒の銀を早い段階で受けに使ってしまっていますから、反撃手段が薄いんですよね。今後の課題です。
posted by こういち at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月19日

昨日の補足

今日もう一度竜王戦最終局の棋譜を見てみると、敗着となった107手目▲2四飛のところでは、やはり▲4八飛が正着だったようです。これからは、もう少し強気に書いていこうかなと思います。

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昨日少し書ききれなかった序盤のところを少しだけ書いておきます。第1図の▲9二とは個人的にすごく好きな一手で、と金攻めが間に合うはずもなく、ほとんど一手パスの手なんですけれど、相手に有効な攻めがないのを見越して、動きいてきたところを咎めにいくという感じの意味ですね。以下△6五銀から、決戦となりました。ここで形勢が少し先手に傾いたと思います。

第2図の▲2三歩は、後の▲6二金を指すくらいなら、どうだったか。棋譜コメントに書かれてある俗主の▲5二金がわかりやすかったのかもしれません。▲2三歩に△4二金が受けの好手だったんでしょう。こういう手初めてみました。
posted by こういち at 22:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終盤の手筋

2008年12月18日

今日の竜王戦

渡辺竜王が3連敗から4連勝で竜王を防衛。初代の永世竜王となりました。ヤフートップページにも載っていて、話題の高さが伺えます(前にも同じような文章書いたような)。とりあえず、その将棋を簡単に振り返っておきます。

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戦型は第6局と同じ矢倉△5五歩早仕掛けの急戦。対して名人は、それを直接的に咎める指し方ではなく、比較的穏やかな▲2六歩〜▲2五歩の定跡を選択。それでもなお後手が突っ張った指し方で、結局落ち着いた展開にはなりませんでしたが。

第1図は名人優勢と見られていた局面から▲6二金と打ったところ。これが疑問手。終盤に△6五桂から、今ひとつ働いていない8四の角で取られてしまいます。正確には、既にここで形勢逆転していたのかも。

第2図は竜王優勢(勝勢に近いかな)の局面から羽生マジックの▲6六角と打ったところ。これがすごい手で、▲2二銀以下の詰めろです。ただ、△5五歩と焦点に打って、なんでもない手だと思っていましたが(△5五歩を▲同角と取ると先手玉が詰む)、△5五歩には▲同玉△6五歩に▲4八角があるんですよね。つまり先手玉を上部に脱出させながらの、詰めろ金取りという好手でした。ここで再び名人逆転か。



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第3図は最終番。ここで本譜の▲2四飛が敗着。というよりも、△5五歩が好手だったのかも。△5五歩に対して▲同角は玉が狭くなるので、それは後手の勝ち。ただ、△5五歩自体が詰めろではないので、ここで決め手があれば先手勝ちという局面でした。

とはいっても、▲2二歩成から清算して▲5五角の王手金取りも、少し先手負けてそう。後手玉の嫌味がなくなりますから、そうなると入玉もまだ無理な状況なので、戦力差で後手に分がある展開です。あと、気になるのが第3図から▲4八飛と金を取る手。▲2二金の詰めろに加えて、4七に逃げるルートも作っています。この手で勝負するべきだったでしょうか。

第4図は決め手の△1四歩。意味としては1五に玉を逃がさない手で、後の△3八角成の一手詰めを作っています。しかし、△1四歩も詰めろではないので、▲6二角成で羽生名人の勝ちなのかなと思っていましたが、本譜と同じ▲2五歩から攻められると駄目です。他では▲2二歩成と一回決め手おく手も考えられますが、以下△4三玉で先手どうやっても駄目ですね。結局、どの手も本譜の順で角を消され、さらに2四の飛車も取られてしまいます。

それと、第3図から第4図にいたるまでで、間駒として打った4一の香が逆王手の筋で、後手玉の守りに一役買っているんですけど、これにはびっくりでした。まるで、作ったかのような展開です。それにしても歴史に残る一局ということで、終盤はすごく白熱した面白い将棋でした。
posted by こういち at 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終盤の手筋

2008年12月17日

△4五歩の反発

ということで、今回は『矢倉の急所』第2章の辺りを実戦の棋譜から調べていきたいと思います。先月の順位戦からの一局です。前にも似たような内容のことを書いたのですが、僕自身かなり忘れてしまっているので復習の意味もかねて。

第1図は宮田新手▲6五歩ではなく、いきなり▲2五桂と跳ねて、後手が△4五歩の反発をしてきた局面です。この局面は、最新の定跡を勉強するうえでも非常に重要なところで、ある程度知っておかないと駄目な定跡だと思います。この変化のとき、先手1七香型ではなく1八香型の方が都合良いことにも着目しておきましょう。

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第1図以下の指し手
▲4五同銀△1九角成▲4六角△同馬▲同歩△5九角▲3七角△同角成▲同飛△1九角▲4七飛(第2図)

手順は少し長いですが、有名な定跡手順です。ある程度知っておかないと、先手もったときしんどいと思います。結局、後手に馬は作られてしまうのですが、どこに馬を作られるかがポイントです。定跡では4六に馬を作られるのが最善とされています(4六に馬を作られるのがとても厳しく見えますが、▲4四歩と打ってタダでは銀は死なない)。本譜・第2図は、4六に馬を作られるのを拒否した手。ただし、普通に1八の香車を取られてしまっては先手勝てないです。

第2図以下の指し手
△2八角成▲1七香△3八馬▲5七飛△4八馬▲6五歩△7三桂(第3図)

なので、△2八角成に▲1七香として頑張りますが、飛車を追われて既に先手苦しい形勢。途中の▲6五歩は次に▲6六角を狙う厳しい狙いですが、さすがに一手遅いです。ただ、本譜△7三桂のところでは△2六馬から桂馬と取りにいった方が後手安全に勝てるかな。


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第3図以下の指し手
▲6六角△1二玉▲1五歩△6五桂▲1四歩△5七桂成▲1三歩成△同桂▲同桂成△同銀▲同香成△同玉▲1一角成(参考図)

実戦は▲6六角△1二玉に▲5五歩と進みましたが、これだと定跡と比較しても絶対悪いので、それに変えて▲1五歩と駒損覚悟の端攻めをしてみます。意外と先手もやれそうです。ほぼ一本道なので、参考図のように進むとは思いますが、少し先手足りないでしょうか。一応、図の局面は▲1九香以下の詰めろになっていますが、△2四歩と受けて先手の継続手は難しいと思います。

まとめ:
第1図の△4五歩と仕掛けられる前の段階で、▲6五歩△8五歩の交換が入っていれば、すぐに▲6六角と打てます。そしたら、参考図と同じような手順で攻めていけば、さすがに先手優勢でしょうね。もちろん、このあたりのことについては、いろんな定跡書に載っているのですが、実際▲6六角からの端攻めが、どれくらい強力なのか、事前に知っておくのも良いかなと思って、今回調べてみました。
posted by こういち at 21:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月16日

本買ってきた

今日発売の『矢倉の急所』買ってまいりました。書店いくと4冊くらいしか置いていなくて、まだあまり入荷されていないんだと思います(そんな売れてるという感じもなかった)。浅川書房の本としては『四間飛車がわかる本』以来、およそ半年ぶりの刊行ということで期待していました。

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パラパラと読んだ程度ですが、わりと新しめの定跡について一通り書かれてあります。ある程度矢倉を指す人対象で、▲4六銀と先手が攻めの意思表示をしたところからの内容です。△4五歩の反発、宮田新手▲6五歩などは重点的に取り上げられています。本格的な定跡書といった趣で、すごく自分好みの本ですね。あと、今月末に村山五段の本もマイコミから発売されるので、こちらも絶対買います。

ちょっと今月は、たくさん本買ってしまって積読にならないかだけが心配です。
posted by こういち at 20:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋本

2008年12月14日

木村定跡について少しだけ

今日NHKで放送された将棋講座は木村定跡でしたが、この木村定跡について詳しく載っている棋書って実は無いんですよね。『羽生の頭脳』に載っていることは載っていますが一つの変化しかありませんし、名著として名高い『角換わり腰掛銀研究』は、絶版で手に入りません。講師も言っていましたが、木村定跡は手筋の宝庫なので、全く指されていなくても覚えるのは大変有用だと思います。

僕は結構、この木村定跡は某所から拾ってきた棋譜で細かい変化まで調べたんですけれど、実際先手必勝とか言われていても勝ちきるのは難しいですね。ただ、ある程度角換わりの攻め筋さえ知っていれば、先手勝ちやすいというのは実感します。

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第1図は木村定跡の仕掛けから、後手のちょっとした分岐の局面。ここは普通の角換わり同様、△6三金もあります(先手必勝なので、どちら指そうが後手駄目なんですが)。独自の調べにより、もし後手もって勝ちにいくなら△6三金がお勧めです。結構、まぎれの手順があります。その辺りについては木村定跡についてまとめた別ページにて。

ここから流れる手順で第2図(この局面までが今日の講座の内容)の先手必勝の局面まで進むのですが、本当これは将棋において理想的な勝ち方と言えます。その理由として、(1)全ての攻め駒が捌けている、(2)第1図で受けとして打った△6三角が遊び駒になっている、この2点が大きいです。加えて、先手玉は入城してあるので安心です。当然、7九なんかに玉がいたりすると、第2図より△4九飛と打たれて大惨事ですが。そういった王手何とか取りの心配も無いのが、攻め筋を広げている一つの要因なんですよね。
posted by こういち at 19:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月13日

更新辛くなってきたので

ちょっと最近、ブログに対するモチベーションが相当下がっておりますので、しばらくしたらぷっつり更新しなくなると思います。先にそれを断っておいて、今日の投稿を・・・

対振り飛車に対して僕はほとんど穴熊で指しますが、穴熊に組めたからと言っても上手くいくとは限らないですね。なるべく、作戦負けにならないように些細なところでも気を使っています。なかなか思い通りにいきませんけれど。

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これはプロの実戦からの将棋ですが、もし第1図の局面から、自分と同じレベルの人と対局した場合、多分ほとんど先手をもって勝てないと思います。某将棋の本的に語ると、先手の勝率2割5分程度でしょうか。先手から打開するのは難しいし、位取られた銀冠を攻略するの大変だからです。だから、とにかくこういった局面にならないようには心がけています。例えば、端の位を取られないようにしたり、こうなる前に無理気味でも仕掛けていきます。

打開する場所も問題で、例えば2筋・3筋で仕掛けてしまうと駄目ですね。やっぱり、そちら方面で(2筋・3筋)戦いを起こしてしまうと相手の左の金(→3二の金)を働かせてしまうことになりますから、そうなると陣形の差の分だけ先手悪そうです。ということで、実戦は第2図のように中央に戦場を移しているんですけど、こういった戦いかたが自分にも出来るようになれば、もっと強くなれるんだろうなと常々感じます。第2図の局面は、先手の桂損に加えて、と金まで作られてしまっていますが、3二の金をあまり働いていない駒にしているところが主張です。これが穴熊的な指し方だと思います。
posted by こういち at 21:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月12日

駒を剥がすこと

自分の方が形勢良いと思ってても、相手の囲いが残ったままだと、逆転を許してしまうことよくあります。ヘタに攻めると相手に駒を渡すから、逆に自分の首を絞めることにもなりかねませんし、終盤はどれだけ(さりげなく)嫌味をつけておくかが大切だなと思うわけです。

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図は今週の女流名人位戦・挑戦者決定戦の対局からですけど、この将棋は先手優勢だなと思っていました。しかし、結果は後手の勝ち。第1図で駒の損得は、角と銀の交換で先手やや駒得ですが、右側の金が遊んでいるため微妙です。ただ、馬の守りは強力ですから、先手良いはずという理屈で見ていました。本譜の進行は、▲5三歩成△6六歩▲同馬△6五銀打▲6九飛・・・という感じに進みましたが、馬が消えてしまって駄目になったかも。あと▲5三歩成が甘い感じがします。

ということで、それに変えて第1図以下、▲6四桂△6六歩▲同馬△6五銀打▲7二桂成△同金▲1一馬(=第2図)と進めてみます。これなら先手勝てそう。単純ですけど、▲6四桂と早めに打って、1枚でも多く駒を削って、後手玉の寄せを見えるようにしておきます。加えて、△5五角を打たれてしまうと△7六桂からの寄せを受けるのが相当難しくなってしまうので、途中の△6五銀打に▲1一馬と逃げています。
posted by こういち at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終盤の手筋

2008年12月11日

矢倉△5五歩急戦

今日の竜王戦はシリーズを通して一番差の開いた将棋でした。これで竜王の3連勝で、最終局は盛り上がりそうですね。ヤフーのトップページにも結果が載っていたりして、話題の高さが伺えます。しかし、羽生名人が自滅に近い形だったですが、大丈夫でしょうか。

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第1図は△5五歩早仕掛けから、よくある定跡手順で進んだところ。先手は、他にも分岐はありましたけど、本譜は角交換を強要する突っ張った指し方。こうなると力戦調の将棋になりますね。

問題の第2図。結果を踏まえて、どうもこの△6二角で早くも形勢に差がついてしまった模様。ここで後手良いとすると、▲2四歩の突き捨てが軽率だったのかもしれません。図の局面から△2七歩〜△2六歩〜△7七飛成〜△2七銀の飛車交換を防ぐ手が難しいです。まさか屈辱の▲2七歩なんか、とてもじゃないですが指せないですし。

本譜の進行は▲3六歩(封じ手)でしたが、結果的に緩手となりました。以下、飛車交換になり、危なげなく竜王の勝ち。やっぱり、右の金が3段目と1段目では、飛車に対する耐久力が違います。
posted by こういち at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月10日

新山崎流▲1六歩

昨日の順位戦から、新山崎流の37手目▲1六歩(第1図)の定跡について書いておきます。現在これが最新の定跡と言えそうです。図より△2五歩と進みます。(ちなみに以前、△2五歩ではなく△4四角と書きましたが、▲7七桂と飛ばれているので受けだけの手は、やりにくいのだと思います)

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▲1六歩の狙いは、銀を取りに行く手なので単純明快です。新山崎流のテーマの1つとなりそうですけど、一直線の変化になりやすいので、わりと早く結論は出されそう。第1図から第2図までの手順は、書かなくてもどういう流れなのか、だいたい検討はつくかと思います。

途中の△7六歩の桂取りに、欲張って▲6五桂と逃げるのは△7七角が厳しく、これは先手不満。なので、手抜いて1四の銀を取っています。第2図のところでも、▲7八金には△7七角があるみたいで、本譜は飛車成り覚悟の▲7六同金と進みます(以下、△8七飛成に▲9八角)。しかし、このような展開ならば後手も十分やりそうですね。
posted by こういち at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月09日

最新型の本

実はさきほど別の記事を投稿してたんですけど、今日の順位戦の局面を書くのは少し問題かなと思い、結果のわかる明日にしたいと思います。最新型の定跡には目がないので、色々と調べたくなってしまうんですよね。もちろん、その手の本も結構買っています。

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『最前線物語1』の方が見当たらなくて写せなかったですが、それも持っています。『杉本昌隆の振り飛車破り』はちょっと違うかもしれませんが、内容的には最新のことが結構載ってあって、かなり役に立ちました。個人的に好きなのが村山本で、未だによく読んでいます。中身は既にプロの間では結論がついてしまったような変化が多いんですけれど(全く指されなくなっているから)、わりと指されたら困るというところが解説されていて、アマチュア目線なところが良いですね。また、何か本を出してくれないかなと思ったりするんですけれど、現状では厳しそう。

うっかり栞着けたまま写真とってしまいましたが、これはこれで、なんとなく本を読んでるっぽい感じが表れていて良かったかなと思います。
posted by こういち at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋本

2008年12月08日

力戦形の将棋

僕は定跡書を読むのが好きなので、定跡はわりと詳しい方だとは思いますけど、例えば▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲2四歩(第1図)と進む将棋とか、詳しくしりません。先手悪くなるというのは、もちろん知っていますけど、先に後手が馬を作れることくらいです。

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第1図以下の指し手
△2四同歩▲同飛△8六歩▲同歩△8七歩▲2三歩△8八歩成▲同銀△3五角▲2八飛△5七角成▲2二歩成△同飛▲2三歩△1二飛(第2図)で後手良し。

イメージと読みの将棋観に載っている基本定跡とされている手順だそうですが、正直これ知らないと途中の▲2二歩成に△同飛ではなく△同銀と取ってしまいますね。△同銀だと▲4五角で互角の形勢です。第2図の時点では駒の損得は無いですが、先手の歩はもう一枚取られてしまうので、実質1歩損と馬を作られたという状況。とはいっても、飛車の働きが現時点では先手の方が上なので、たとえこの局面になったとしても、そんな悲観することなさそうです。

最近横歩取り△2三歩戦法の定跡を覚えているためか、どうも力戦調の将棋が気になります。自分がやろうとか決して思いませんけれど、位をとって盛り上がっていくような形の将棋は、指しなれておきたいですしね。
posted by こういち at 20:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究

2008年12月07日

角換わり棒銀

今日放送されていた将棋講座が角換わりの棒銀だったので、それについて書いておきたいと思います。僕は棒銀まったくしませんから、受け側の視点になりますが、未だに後手もったとき大変です。

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第1図に至るまでにも後手の受け方は幾つかあるのですが、ほとんどの人が図の△1六歩の定跡を選びますね。この反撃が最善というよりも、後手も攻められるという、それくらいの理由でしょう。

そういえば棒銀のときは7三銀型の早繰り銀の形が受けやすいと解説されていましたが、たしかに棒銀の場合はこちらの方が受けやすいんですよね。よくある▲8四香〜▲6六角の筋も△7三銀型なら安心ですし、△6三銀型の腰掛銀だと単に▲7五桂なんかで終盤困った経験があります。定跡書なんかだと、右玉の構えに組めれば棒銀は受けきれると書いてありますが、最速で先手攻めてこられると、駒組み間に合わない気がします。もちろん、先手も、図のように棒銀一直線で攻めてこない事もありますから、臨機応変に対応していかないといけないですけれど。

第1図以下の指し手
▲1八歩△4四銀▲2四歩a△1九角b▲2七飛△2四歩▲同飛c△2三銀▲2六飛d△3五銀▲5六飛e△2八角成(第2図)

第1図〜第2図は『羽生の頭脳』の手順です。形勢は、後手が良いというわけでもなく、あくまで一局の将棋でしょうか。たいてい後手が受け失敗して負けるイメージの方が僕には強いですけどね。この第2図まできっちり覚えて一人前だと思うけど、ここまで正確に覚えるだけでも大変。すぐ忘れてしまう・・

a=先に▲1二香成は△3三桂で大丈夫。
b=▲2四歩の瞬間に△1九角を打つのがポイント(=単に打つより1手得)。
c=定番の▲1二角は△3五銀で後手良し。
d=再び▲2七飛も慌てず△3五銀。
e=▲1六飛も△2八角成で後手指せる。
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2008年12月06日

寒かった

今日は一段と寒くて、普段から薄着の自分もコートを着たほうが良いのかなと思いました。「寒いから」という理由よりも、自分だけ薄着なのが変かもしれないという、典型的な日本人的発想からです。別に寒いのは我慢すれば済むだけのことなので、そんなに苦にはならなのですが。

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前にも書いたんですけど、もう将棋年鑑のCD-ROM版は発売されないそうで、非常に残念です。自分の持っているのが、2004〜2007で、いずれもジュンク堂で買ったんですけど今も重宝しています。僕のお気に入りは2005。この年は横歩取りが流行中で、定跡を勉強するにはとても役に立ちます。特に、定跡書には詳しく載っていないテーマの戦型がたくさん入っていますから(下図参照)、これで補完しておくと良い感じです。

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ちなみに、写真に写している2004〜2007まで、現在もバックナンバーセールとして、連盟で売られているみたいです(各2000円)。棋譜なんかは、ネット探せばそこら辺に転がってますし、値段も少し高いのでお勧めできるものでも無いですけど。やっぱり、vista対応が難しいから(2008を)販売しないというのは建前で、ネットで棋譜が簡単に手に入るとか、そういった大人の事情があるのかもしれません。
posted by こういち at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋本

2008年12月05日

今日の竜王戦

今日の竜王戦は渡辺竜王の完勝と言える内容。これで2勝3敗に。年末の楽しみがまた増えて、面白くなってきました。ちょっとだけ振り返っておきます。

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第1図が、宮田五段の新手らしいですが、結果的にこの手が今ひとつだった気がします。端から手を作られましたが、そのとき△2一玉があまり意味のない手なので(戦場から一つ遠ざかっているものの)、そこから手を作られてしまうと後手辛い展開です。竜王が的確に△2一玉を咎めたと見るべきかな。

第2図は終盤戦。△9五歩が入らず、この局面で先手優勢がハッキリしたようです。7五にいた銀も、最終的には後手玉の急所にちゃんと効いてきて、駒の働きの差は明らかですね。このシリーズ、ずっと羽生名人の良い将棋ばかり目立っていたので、今回の勝ちで精神的にも大分楽になったんじゃないかと思いました。

今日は他に順位戦も中継されているので、そちらも楽しみです。
posted by こういち at 20:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡研究