HOME > ブログ(更新情報)

2010年07月31日

今月も今日で終わり

ゴキゲン中飛車の本読んでますけど、やはり定跡書1冊あるだけでも指し手の方針が固まりますから買って良かったなと思います。今僕が手元に常駐させてある将棋本は、そのゴキゲン本以外に『佐藤康光の石田流破り』『横歩取り道場第4巻』『最新の8五飛戦法』『最新の相掛かり』の4冊です。そういえば5月に買った『変わりゆく現代将棋』は全く読んでませんね。

ということで、ゴキゲンの気になる定跡のやつを書いておきたいと思います。現在最新と思われる超急戦の変化です。第1図はゴキゲン本P.209の研究課題として締めくくられている局面です。

100731a.gif100731b.gif

王将戦では△7一玉でしたが、どのみち△6六馬と馬を切らなければいけないのであれば、第1図で切ってしまうのは自然な手ですね。たしか△6四銀が戸辺六段で△5一桂が杉本七段が指した手だったでしょうか。どちらも今ひとつだったような気がします(結果を踏まえたうえで)。この局面は先手が誘導すれば、結構なりやすい局面だと思います。第1図以下△6六馬▲同歩△5六香▲5七香△同香成▲同金△5六歩と進み第2図。ほとんど一本道です。

ここで著者の実戦例だと▲5六同金で、これで先手勝てたら一番わかりやすいです。他に▲6七金と交わす手も有力。


100731c.gif100731d.gif

第2図で▲同金と取れば△6七銀は絶対で、弱気に▲5七金では△5六香で先手負け。なので、手抜いて何かするのですが、▲2八歩が最善と思われる一手です。2七の角を殺すことで間接的に攻防手になっています。

以下駒を取り合って△6七香と打った局面が第4図。手抜いて攻めるか▲5八金と一回受けるか迷うところですが、▲1三龍が詰めろですし突き詰めれば先手勝ちの将棋じゃないかなと思います。▲1三龍と1手で龍を働かせることができるのが、この定跡の中で大きいですね。これなら序盤の角・銀交換の駒損も、価値があります。
posted by こういち at 23:00 | 定跡研究

2010年07月29日

序盤の駒組みの悩み

ちょっと気になる変化を書いておきます。第1図はごく自然な先手ゴキゲンに対する駒組みなんですけれど、ここで▲5五歩と行く手があります。これは昨日買った本にも書いていて定跡なんですけれど(本は△4二玉のところ、先に△3四歩ですが結局同じになる)いつもここで困るんですよね。

100729a.gif100729b.gif

▲5五歩△同歩▲同飛△3四歩(=第2図)までは必然ですけれど、ここで(1)▲7八金と(2)▲5九飛と2つの定跡があります。(1)の▲7八金からの乱戦の変化は当ブログでは、あまり居飛車が上手くいかないという感じのことを書いた気がします。もちろんこの変化も興味あったのですが、残念なことに昨日買った本では割愛されていました(P.107)。

第2図より▲5九飛は、5筋の歩を切りながら下段まで飛車を引いていますから、いくらなんでも欲張りすぎです。これは咎めないといけないはず。△7七角成と角交換をして△4五角と打つのが自然ですね。


100729c.gif100729d.gif

第2図以下▲5九飛△7七角成▲同桂△4五角▲7八金△2七角成▲5四歩と進み第3図。図の▲5四歩が地味に好手です。以下△5二金は▲6五桂で駄目ですから、△2六馬が最強の受けだと思いますが、これにも▲6五桂と飛んで、以下△5ニ歩に▲7五角からの無理やり5筋突破が受けづらいです。ちょっと居飛車もって受けきる自信ないですね。馬が働く展開になれば良いんですが。

第3図の局面を後手不満と見て、妥協するなら第2図で△3二玉(=参考図))です。しかし、この局面になるなら振り飛車党の人100人いれば、100人全員この指し方を選ぶでしょうね。第2図で一回▲7八金と指してくれるのであれば、その手に満足して△3二玉は全く問題ないんですけれど。
posted by こういち at 23:59 | 定跡研究

2010年07月28日

本買ってきた

今日発売の本買ってまいりました。ゴキゲン中飛車の定跡書は一冊も持っていませんでしたから、ちょうど良かったです。

100728.jpg

とりあえず、自分が指している4章(先手ゴキゲン)と6章(超急戦)を軽く読んでみました。ゴキゲン側に良い変化が多いと思っていましたが、思ったより居飛車も頑張れるみたいで、これなら自信を持って指せそうです。超急戦の方は▲7五角の定跡が最初に詳しく解説されています。この▲7五角が先手あまり良くないから、今主流となっている角・銀交換の定跡が指されているようですが、▲7五角もこれならままだまだ工夫次第でなんとかなりそうだなという印象です。最新の変化では遠山×岡崎戦の変化が載っているのかと思っていましたが、▲6五香打のところで終わっていました。24では結構指されていて、見ること多いですけどね。

あと、現在大流行の▲3七銀からの急戦はどうしても好きになれないので読まないと思います。あの飛・角交換の変化のやつはNHK杯の▲3八飛打しか載ってませんでしたね。
posted by こういち at 22:08 | 将棋本

2010年07月27日

4五角戦法の気になる変化

昨日24のサーバーの工事みたいなのがあったみたいですが、そういう時って棋譜とかも全部消えたりすること多いですよね。だから、棋譜収集しておくべきだったと激しく後悔していましたが、幸い残っていて良かったです。昨日は棋譜収集に励みました。

ところで、4五角戦法の定跡で、9筋の突きあいがあった場合の対策に少し自信もてなかったのですが、その辺りのことについて書いておきたいと思います。一応、4五角戦法のページのところも今回の内容のように修正しております。

100727a.gif100727b.gif

第1図がその定跡型。9筋突きあっているのがポイントで、△9四歩が入っていると最善の▲8五飛という定跡が使えません。だから、△9四歩が入っている場合は、この定跡型に進めないようにすることが一番の対策なのだと考えていました。ただ、冷静に局面を見てみれば、ここで▲4六角と打つ手がありますね。単純に△5七の地点を受けているだけですが、これに対して△4五桂なら他の定跡に合流するので怖くありません。問題なのは、これ以外に考えられる後手の攻め筋です。それが第2図の△8六飛。狙いは角を食いちぎって5七を突破する意味です。


100727c.gif100727d.gif

第2図以下、▲8七歩△7六飛▲6八玉△4六飛▲同歩△4四角と進み第3図。この△4四角がちょっと気になる一手です。次に△9九角成と成る手と、△5七香成から馬を抜く筋の狙いがあります。9九に馬を作られるとサンドイッチ作戦が厳しいですから、先手は▲7七歩と受ける一手。以下、△5七香成▲同玉△4五桂▲同歩△1一角と進んだ局面の形勢をどう見るかが問題ですね。先手決して悪いとも思えませんが、良いとも言い切れず微妙です。だから、第2図では▲8七歩と受けず▲8八歩と受けておくと良いかと思います。

ちなみに、第1図で▲8五飛がなぜいけないかというと、▲8五飛に△9三桂があるからです。森下九段の講座では▲8一飛成に△4五桂(=参考図)と跳ねて後手良しと言っていましたが、ちょっと意味がわかりませんでした。この変化についても、少しだけ書き加えておきました。
posted by こういち at 22:41 | 定跡研究

2010年07月25日

力戦の将棋

今日はNHK杯の将棋は見られなかったので、代わりに大和証券の将棋観戦しました。頑張って1番のりを目指したのですが、観戦者リスト10番目くらいでした。今までで4番目が最高です。

100725a.gif100725b.gif

将棋は力戦の将棋でしたが、やっぱりこうなってしまうのは後手が早囲いを咎めようとしているからだと思います。でも、棋譜だけ見せられたら江戸時代の将棋かと思ってしまうような駒組みですね。僕は早囲いは気にせず普通に指してますけれど、定跡が固まってくれば僕も工夫した指し方をしたいと思っています。

進んで第2図△5七歩と打った局面が、感想戦で敗着と言っていた手で、この手に変えて△5八銀と打てば後手も有力だったそうです。こういうスピード勝負の争いは1手の緩手が勝敗に直結してしまうので、時間に余裕のあった森内九段が色んな意味で勝ちやすい将棋だったのだと思いました。


100725c.gif

関係ないですが、今日の解説は加藤九段でしたが、加藤九段自身がキーボードを操作して文字入力しているのではなく、喋った言葉を変わりの人が文字入力しているはずですが、一体どういう風景なのか興味ありますね。絵にするとこんな感じでしょうか
posted by こういち at 23:59 | その他

2010年07月23日

▲3五歩と突かせて△8五飛とする定跡 vol.2

昨日か2日前に発売されたと思われる高橋九段の手筋本を見てきましたが、どうも僕は定跡書以外はあまり興味を示さないみたいで、食指が伸びませんでした。その本が多分フィギュア王を下敷きに執筆していた本だと思います。BSで放送された高橋九段の書斎はいろんな意味で衝撃的でした。今月はゴキゲンの本が発売されるようなので、ゴキゲンの定跡書は1冊も持っていないですから、買ってみようかなと考えております。

今日は某所で手に入れてきた棋譜の定跡研究を書いておきます。前に書いた同じ内容の投稿はこちらです。

100723a.gif100723b.gif

もう一度おさらいしておくと、第1図の△8六歩のところ、後手は動いても良くならないので、端歩を突いて手待ちするのが一般的です。△8六歩の意味は動くと見せかけて先手に▲3五歩を突かせるのが狙い。ただし、先手も▲3五歩以外は妥協の手になってしまうので、▲3五歩も必然ですね。

第1図以下▲3五歩△8五歩と進むとほとんど変化の余地は無さそうです。定跡では途中△2五歩と叩いて飛車筋をそらすのですが、何もしていないところが屋敷九段の工夫だと思われます。進んだ第2図▲4五桂の金取りに△2四金と交わしたのが問題の局面。結局この定跡は、後手は△8六桂が間に合うかどうかの勝負なので、どれだけ先手の攻めを遅らせるかが重要です。ただし本譜の進行は金の質ゴマが大きく、後手上手くいっていないようです。第2図以下▲3三桂成△5二玉に▲4三成桂で攻めが途切れませんでした。


100723c.gif100723d.gif

途中▲4三桂成を△同玉と取るのは▲3五桂で、2六の飛車が働いてしまい後手駄目。ということで△6一玉(=第3図)と逃げましたが▲3三角が決め手で、先手ハッキリ優勢になりました。質ゴマも大きいし勝勢に近いと思います。第3図より後手は△8六桂と反撃したいところですが、その瞬間▲8四桂が詰めろになってしまい、結局▲3三角攻防手になっています。進んで第4図▲5四桂でわかりやすく先手勝ちだと思います。△同歩は角切って▲5三銀で受けなしです。

戻って、第2図▲3三桂成に△8六桂は▲2四飛と金をタダで取れるので一見先手良さそうですが(△同銀は▲3二角)、ここで後手も△6九角とスピードアップする手もありますから、なんだかんだでこの定跡も難しいと思います。
posted by こういち at 23:14 | 定跡研究

2010年07月21日

斬新だった本

先週の録画したNHK杯の将棋を、佐藤九段の本を読みながら復習しています。一回本を読んだだけだと定跡はなかなか身に付かないので色々工夫しているのですが、単に本を読むよりも理解は深まる感じはします。僕は初手△8四歩ですから、必然と対石田流の経験が少なく、未だにこの戦法の特徴が漠然としていてつかみきれないですね。

100721.jpg

こんなこと書いたら怒られそうですが、佐藤九段の石田流の本は珍しく今ひとつな出来だったと思います。講座編と実戦編と分けているのが良くなかったと思います。なので、さばきのエッセンスが単行本化されれば絶対に欲しいです。そういう意味で、最近良かったなと思える本が高橋九段の横歩取りの本です。これ目次のところに主要変化が局面図つきで付いていて、それが何ページに載っているか一目で把握できます。それぞれの変化のプロ公式戦の勝率もあって、なぜ今ひねり飛車風の将棋が増えているのかもよくわかります。定跡書はとにかく繰り返し読み直すことが多いですから、このスタイルが今後発売される棋書にも取り入れられれば良いですね。
posted by こういち at 23:41 | 将棋本

2010年07月19日

更新情報

横歩取りの定跡型の実戦例を2つアップしてみました。最初は10分くらいで簡単にやってしまおうと考えていましたが、結局2時間ほどかかってしまいました。アップしてみて気が付きましたけど、実戦例のページ、少しレイアウトが崩れていますね。IE8.0だけかもしれませんが、その内直したいと思います。

100719.gif文章だけだと味気ないので、ちょっとした24の画像を貼っておきます。5年前に3000突破した人の画像ですけれど、後手の人ネット界の帝王(=久保二冠)だと思って、居たときはいつも観戦していました。画像をクリックで大きく表示します


posted by こういち at 23:59 | その他

2010年07月18日

森内九段格好良かった

今日放送されたNHK杯は一方的な内容で、とても退屈でした。やはり女流棋士枠は1つで良いような気がします。見ていて少し可愛そうでした。だから、大和証券の将棋も見ようか迷ってたんですけれど、結局惰性で見てしまいました。結果は森内九段の貫禄勝ちで、見て良かったと思える将棋でした。

100718a.gif100718b.gif

戦型は相穴熊。居飛車が銀冠穴熊にしたのが森内九段の作戦だったようです。中盤でビッグフォーの形になって、森内九段ペースの流れ。解説の鈴木八段は銀冠穴熊が嫌だから振り飛車穴熊は指さなくなったと言っていたので、これからは銀冠穴熊が流行りそうです。早速僕も相穴熊の将棋には普通の穴熊ではなく、銀冠穴熊で対抗してみようと思います。

図は終盤のところですけど、ここからの森内九段の攻めが果てしなく格好良かったです。第1図より、▲6四角△8八角成▲同玉△7三金▲8四歩と進んで第2図。△7三金と打ったからには△6四金と角を取れないと駄目ですけれど、▲8三歩成で受けなしです。どうも桂馬2枚手持ちにしたのが厳しくなっているようで、こんな簡単に穴熊が攻略できるものかと驚きました。ちなみに、第1図で単に▲8四歩だと△7五飛▲8三歩成△8八角成▲同玉△8五飛で粘りが効くので、一回角を王様のラインに打つのがポイントですね。と、書きましたが、よく見たら△8五飛は桂馬利いていて全然駄目ですね・・・。そしたら第1図は既に先手勝勢で単に▲8四歩でも勝ちですね。角打ちは保険をかけた1手だったということでしょうか。



100718.jpg

将棋とは全然関係なくて恐縮ですけれど、今日は動画サイトでエキサイトシート1番が取れたので記念に貼っておきます。とても面白い試合で大満足でした(特に実況と解説が)。1番といっても、その前に0番というのもあるので本当の1番乗りではないのですが。
posted by こういち at 22:19 | 終盤の手筋

2010年07月17日

本買わなかった

今週発売されたNHKの将棋講座の単行本を本屋で見てきました。最初は買うつもりだったんですけど、中身確認してみたら相居飛車の内容が全部削られていたので買いませんでした。こんなことなら、ちゃんと講座のテキスト買っておけば良かったです。よく考えたら森下九段の講座本も相矢倉の将棋しか本になっていませんし、相居飛車の内容はあまり需要ないのかもしれません。

100717.jpg

ところで、内容をあまり把握しないで買った本は、たいていホコリかぶらせて積んでますが、唯一買って良かったなと思える本がこれです。書店でほとんどジャケ買い(=表紙で決める)状態でしたが、今も手元に大切に置いています。僕は相振りを全く指さないのであまり大きなこと言えないのですが、要点をしっかり抑えられていて、急戦の対策も載っており、1から指してみようと言う人にはぴったりだと思います。加えて、実戦編が無いのもポイント高いです。正直、定跡書に実戦編を載せるのはページ数を稼いでいるとしか思えなくて、そう感じているのは僕だけではないようです。よく本の感想を書いているブログを読みますけど、実戦はいらないと書いているのをたびたび目にしますね。著者は残念ながら前期順位戦で降級点を3つとってフリークラス行きになってしまいましたが、強い棋士が必ずしも良い指導者とは限らない良い例だと痛切に感じました。
posted by こういち at 21:27 | 将棋本

2010年07月14日

将棋講座の本

今日は先崎八段のNHK将棋講座の本が発売されたので、見てきたかったのですが雨が強く面倒くさくなってきて止めました。その辺の普通の本屋には、さすがに置いていませんでした。週末また大きな書店で見てきたいと思います。ところで今日の王位戦は広瀬六段の完勝でとても強かったですね。

100714a.gif100714b.gif

第1図で打った▲9八角が、▲8七角〜▲9六角と活用して働くなんて思いもしませんでした。第2図の▲9六角は、一見攻めに何も利いていないように見えますが、▲6四馬という攻め筋があって強烈です(△同歩に▲5二角成)。これがとても格好良かったです。

先手のすべての駒が働いていて、とくに5五の馬は攻防に利いていて凄いし、勝ち将棋の見本のような一局だったと思います。名人戦や棋聖戦はすぐ終わってしまって残念でしたけど、王位戦は長く楽しめそうです。
posted by こういち at 22:47 | 終盤の手筋

2010年07月13日

先週のNHKの感想

レグスペと言葉にして言うのは少し恥ずかしかったんですけれど、この間のNHKの将棋で解説の森下九段が裏脇システムと名付けていたので、僕もこれからは角交換型の穴熊は、そのように呼ぼうと思います。一番の問題は裏脇システムと言って相手に通じるかどうかですが。

100713a.gif100713b.gif

レグスペの本は本屋で軽く立ち読みした程度なので、知っていることといえばへこみ矢倉にして構えるのが最強の対策だということしか知りません。別にどんな指し方でやってもそれなりに戦えるでしょうけれど、一番の問題は(振り飛車側が)千日手模様にしてきたときにどう打開するかですね。たいてい振り飛車側から動いてきてくれるので、あまり深く考えたことありませんが、第1図のように銀がお見合いの形になってしまうと、先手はどうやって仕掛けるのかが難しいと思うんです。駒組みが飽和した後になりますが、5六に角を打って3四の歩を狙うくらいしか打開の方法が思いつきません。

局面進んで第2図。結果的にこの筋悪の▲3四銀が勝ちに結びつきましたが、感想戦によるとやっぱり危ない銀打ちだったようです。ここに銀を打つなら2筋の歩を突き捨てておきたいところですが、打った後では当然手抜かれますし、銀打つ前に▲2四歩の突き捨てを入れるのは、以下△同歩▲3四銀に△2五桂で駄目。なので、第2図の形勢は後手良かったのではないかと思います。本譜はこの銀が働いてしまったので先手良くなりました。
posted by こういち at 23:43 | 定跡研究

2010年07月12日

単機の△6五桂

将棋世界に載っている屋敷×中座戦の定跡まで後手良くなってしまっては、新山崎流もいよいよ終焉を迎えそうですね。たとえ形勢互角だったとしても、好んで指す人はもうほとんどいないと思います。ということで、先週の将棋ジャーナルで取り上げられていた横歩取りの新手のやつをまとめておきます。

100712a.gif100712b.gif

第1図は△6五桂と単機で跳ねた局面。棋譜のコメントによるとプロの公式戦ではこの手は指されたこと1度も無いみたいです。24では何局か見た記憶があります。図より▲6六歩と桂馬を取りにいくのは、以下△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲6七玉に△6六飛(=参考図)と進み先手あまり良くなさそう。参考図より▲6六角は△同角▲同玉に△4四角の王手飛車があります。

これが中村四段がテレビで解説していた順ですが、よく見たら棋譜コメントにも書かれていますね。▲6六歩と桂馬を取りにいくのが成立しないのなら、それに変わる手として本譜の▲3五歩(=第2図)は一番自然な手です。


100712c.gif100712d.gif

第2図以下△3六歩▲同飛△8八角成▲同銀△5四角▲2六飛△3六歩▲2五桂△5七桂成▲同銀△2四歩と進み第3図。とりあえずここまでを新しい定跡としておいて、ここから先手どのような方針で指していくかが問題です。一目、後手動きすぎでなんとなく先手良くできそうな雰囲気はあります。

次の△3五飛は許せないから、それを防がないといけませんが、実戦の▲4六銀は△3四桂が好手で先手不利。なので、▲4六桂という手を考えてみました。以下△4五角としてくれるなら、間接的に3五の歩を守ってくれるし、打った桂馬は将来▲3四桂と活用も図れます。しかし▲4六桂には、構わず△2五歩と桂馬を取られて、後の△4五桂がうるさく、先手あまり上手くいっていない感じがします。先手良くなりそうなのに、良くならないのが将棋の難しいところですね。
posted by こういち at 21:23 | 定跡研究

2010年07月11日

感覚的なもの

昨日のジャーナルは中村太地四段だったので、ちゃんと録画して見ました。背も高いし真面目でイケメンだから活躍してほしいものです。将棋のイメージアップのためにも、連盟はもっとプッシュするべきだと改めて思いました。ところで、小学生の大会のレポートで準優勝した子が、好きなプロ棋士は誰ですかの質問に対し「羽生善治です」と答えていたんですけれど、呼び捨てにしているのがおかしかったのか、アナウンサーが笑っていたんですよね。でも著名人を呼び捨てにするのは至極当たり前のことだと思うので、何がおかしかったのか不思議でした。あと、プロ棋士が他のプロ棋士を○○先生と敬称で呼ぶのも違和感を感じます。

それはおいといて、せっかく屋敷九段の本を買ったので、その内容について少しだけ気になったところを書いておきたいと思います。受けとしては最も一般的な第3章の雁木のところP.168〜です。

100711a.gif100711b.gif

第1図は▲4五歩と仕掛けてきたところに△4三銀と受けた局面。超急戦に対しての最も自然な受け方です。以下▲4四歩には△同角が無難だと思いますが、本にその手はふれられていません。だから深読みすれば△同角と取られると攻めを継続するのが困難だと言うことかもしれません。

とりあえず第1図以下、▲4四歩△同銀直▲4五歩△5五銀▲同銀△同歩と進めて第2図の局面。これは後手良しの局面ですが、どこで判断すれば良いかというと、△5五歩が手順に伸びて好きなときに△5六歩と突き出せるのが感触良いですね。さらに後手は△5二金と指していないのが逆にプラスで、△4二飛という逆襲も可能性として残っているのが大きいところです。

とはいっても第2図の局面以降、△5六歩とか△4二飛とか実際指すかどうかは展開次第で、こういう手を見せつつ局面を良くしていくのが勝つためのコツだと思っています。


100711c.gif100711d.gif

ということで第2図のように進めると先手は駄目なので、仕掛けを自重して第3図の局面P171です。これは先手良しの変化。直前の△4三金右とした手に対して▲4五歩と打ったところです。すなわち△4三金右が疑問手なのですが、これを疑問手だと察知して▲4五歩と打つ感覚というのは、とても高度な技術ですね(本にはさらっと書かれていますが)。第2図以下△5五銀▲同銀△同歩▲5六歩△同歩▲2二角成△同玉▲4四歩と進んだ第4図は、後手どう応じても△7一角の筋があるので、先手良しの形勢です。

実際に▲4五歩と打てる人は、▲4五歩以降の変化をきっちり読んで打つというよりも、なんとなくそこに歩を打ったら良くできそうというイメージの人が大半だと思います。だから感覚というものが将棋には大事だというのは納得いくんですけれど、その感覚はどうやって養われるのかという大きな問題がありますよね。

△4三金右とした、その金が後手の受けを窮屈にしている駒になっているわけで、だからこの変化を知っていれば、その金に費やした2手に変えて△8六歩〜△8五歩と飛車先の歩を伸ばしておきたいという感覚が芽生えてくるものだと思います。もっとも第4図の局面で8五まで歩が伸びていたら、第4図△4四同銀に▲7一角には△8四飛で受かりますけどね。

心がけておきたいことは、反撃の手段を見せて、攻めに制約をかけないと、いくら受けが上手い人でも凌ぎきるのはとても大変だということです。
posted by こういち at 06:28 | 定跡研究

2010年07月09日

久しぶりに本を買いました

ということで今日発売の右四間飛車の本を買ってみたんですけれど、かなり後悔しています。なぜか右四間飛車対策の本だと勝手に思いこんでしまったため、中身をちゃんと確認しなかったのが良くなかったです。

100709.jpg

先手番で右四間飛車を用いて後手玉を攻略するための内容になっています。だから後手の駒組みは右四間飛車にも関わらず△3三銀としていたり結構ぬるいです。ちょっと警戒しなさすぎなんじゃないかと思えるくらいで、これだったらどんな戦法を使っても後手に勝つのは簡単だなと思ってしまいました。章は大きくわけると矢倉編と雁木編、そして角換わり編の3つの構成です。

対角換わり編は正確には一手損の角換わりです。こちらはちょっと興味あったので盤面にならべて読みましたけど、もう少し後手工夫できるだろうと思わずにはいられませんでした。
posted by こういち at 21:01 | 将棋本

2010年07月07日

角換わりやりたくない

今は2:8くらいの割合で角換わりを多く指しているんですけれど、角換わりの場合は定跡通り進まないでほしいと心の中で思いながら指しています。一人で定跡を覚えるのは限界あるし、横歩取りか角換わりかどちらか一方を切り捨てるべきだと思うのですが、やっぱり横歩取りを指せるというのは居飛車党にとってステータスだし、捨てるとすれば角換わりになりますね。

100708a.gif100708b.gif

図は僕の実戦からですが、戦型は角換わり腰掛け銀の▲2六飛型。2六飛対策の△3五銀と咎めにいく指し方を選択しましたが、第1図の▲4四角にびびってしまって、ここから良いことなく終わってしまいました。ほとんどノータイムで打たれたものだから、この定跡知っているんだと、その時は思ってしまいましたが、局後冷静に見てみたら定跡知らなくても普通に打てる手ですね。

第1図から△1四香と交わしたものの、▲1一角成が地味にうるさかったです。進んだ第2図で、△1七香成が敗着で普通に銀取られて何もすることなく終わってしまいました。こういう風に一方的に負けることもあるから、角換わりはあまりやりたくないんですよね。第2図は△2五銀と桂馬を取って▲同飛に△3六角と打てばまだ粘れたでしょうけれど、後手悪いことには変わりなさそうです。

そもそも後手が勝つためには王様を右側(←後手視点)に逃げないと△6三銀と引いた意味もないですね。下手に反撃なんかしたら、自分の首を絞めるだけですし、もしまた第1図の局面になったとしたら△2二金として頑張ってみようと思います。
posted by こういち at 23:59 | 自戦記

2010年07月06日

横歩の将棋が多くなっている

将棋連盟で携帯用の将棋サイトが昨日開設されたようなので、自分の使っている携帯はドコモだし一度試してみようと思っているのですが、未だに携帯の料金の仕組みがよくわかっていなくて、怖くて手が出せないでいます。今月はまだほとんど使っていないのに、既に先月より料金が高くなっているのはどういうことでしょうか。コンテンツの方は毎日何かしらの中継があるみたいなので、魅力的ではありますね。

100706a.gif100706b.gif

それはおいといて、将棋世界に載っている横歩取りの棋譜並べていたりしたら、いよいよ山崎流が消えてなくなりそうだなという雰囲気がありました。先手良しとされていた定跡がことごとく駄目になっている感じです。だから、今横歩取りの将棋が増えているのも、納得いきます。

山崎流対策で最有力の第1図の仕掛けに、一目駄目ですけど▲8七歩(=第2図)と妥協するのはどうだろうとか考えたりもしました。大人しく△8五飛と引いてくれれば後手は1手パスなので、当然動いてきますけれど。


100706c.gif100706d.gif

第2図から△7六飛▲3三角成△同桂と進んで第3図。ここで先手することがなくて、今更▲5八玉なんて上がれないし、すぐ△8八歩は大丈夫ですけれど、事前にその筋は受けておかないといけないし、桂頭攻められるのも厳しいし、冷静に第3図の局面を見てみると、先手不満なのが浮き彫りです。

こんなとき実戦的な勝負手は第3図より▲7七歩△7五飛▲6六角△8五飛▲3三角成△同銀▲2一飛成(=第4図)です。ほとんどやけくそですけれど、第4図で△3一歩と受けてくれるなら、なんとかなりそうです。ただし強気に△3一金▲1一龍△2二銀と龍を殺しにこられたら負けですね。

序盤から、そんな勝負手を放っている時点でおかしいと気がづかなくてはいけませんが、もし後手の立場でそういう局面になったらどうするのかという意味では時間の無駄ではなかったかもしれません。
posted by こういち at 22:29 | 定跡研究

2010年07月04日

今日の講座を見て

今日放送された講座は急戦向かい飛車だったので、しっかりと録画して見ました。居飛車党はやっぱりウソ矢倉対策のために、5手目に突きたくない▲2五歩を指さないといけないから、そしたら必然と向かい飛車の対策も必要になってくるという構図です。

講座の内容は『島ノート』P.42のところで、ここ2回読んでるんですけど、正直そんな覚えてなくて、漠然と怖い筋だということくらいにしか捉えていません。今はテレビで見て、また本を読み返し復習してと完璧に覚えていますが、これも1週間経てば綺麗さっぱり忘れてることでしょう。自分には覚えきれない難しい戦法であると悟れただけでも進歩だと思っています。

100704a.gif100704b.gif

第1図は講座でやっていた向かい飛車の基本図。ここからどうするかですけど、今の僕は穴熊の狙いも消したくないので▲7八金型にします。こちらの方があらゆる面で▲7八銀とする美濃囲いよりも優っていると考えています。なんか急戦でこられてきたときも桂馬手に入りますから、▲7五歩から玉頭戦にもちこんだ場合▲7八金の方が良いですよね。

ただ、まだ後手は△5二金としてくる可能性もあるわけですから、第1図ではひとまず▲5七銀として、それから▲7八金の順になります。第1図以下、▲5七銀△3二金▲7八金△2四歩と仕掛けてこられたときが問題の局面。


100704c.gif100704d.gif

第3図は『島ノート』P.57のところ(▲7八金型なので全く同じ局面ではないですが)。本には▲2五歩は、後に△3五歩があるから打てないと書かれていますが、第3図以下▲2五歩△3三角▲4六歩△3五歩▲3六歩(=第4図)と反発して、先手なんとかなっていると思います。第4図△3六同歩には▲4七金、△3四銀なら▲3五歩です。

第4図は大丈夫といっても怖い局面で、▲4六歩をもっと早めについておけばもっと楽に受けができるはずですが、穴熊にするときは▲4六歩はいらない手なのでギリギリまで保留しておきたいですね。△2四歩と仕掛けてこなければ▲3六歩〜▲3七桂で良いわけですし。
posted by こういち at 23:59 | 定跡研究

2010年07月03日

将棋雑誌買いました

買おうか迷ったんですけど、定跡についての内容が多かったので今日発売の将棋世界を買ってみました。とくに矢倉講座のやつは4六銀3七桂型の▲5八飛と回る定跡のものだったので良かったです。これ定跡書に載っていないので知りたかったんですよね。

100703.jpg

最初の特集に羽生名人による名人戦の総括があって、横歩取りの定跡の勉強になりました。でも、こういうの読んでしまうと余計に横歩取りが難しく感じてしまって、躊躇してしまいそうです。定跡を覚えたり観戦するのは一番好きですけれど、いざ自分が指すとなると一番指したくない戦法ですね。名人戦の定跡は、どちらかというと王道のやつではないので、定跡書にはあまりカバーされていないところですから貴重です。

付録の坂田流向かい飛車はちょっと今ひとつで、実戦例ベースになっていて、あまり役に立ちそうにないです。筋違い角のやつは、僕らの将棋では困らされる戦法の一つだとは思いますが、受ける側の人にはあまり参考にならないですね。坂田流の側を良くするためのものですから。
posted by こういち at 20:51 | 定跡研究

2010年07月02日

定跡メモ

昨日24の棋譜収集してたら、新石田流の変な手があったので、ちょっとだけ調べてたのですが、それが今日のプロの将棋でも現れて驚きました。

100702a.gif100702b.gif

定跡では▲5五角ですけれど、7七に角を打ったのが第1図。結局5五に角を打っても飛車を取るわけではないので、それなら7七に打って置いたほうが安定してるし、理にかなった手だなと思います。第1図より△4四歩が手筋の受けで、▲同角なら△8四飛となって、これは本に載っている局面と合流しますね。

△4四歩に▲4六歩と露骨にこじあけにいって第2図。これを受けるのは結構厄介ですが、やっぱり飛車を手持ちにしている後手の方が有利であると、昨日その実戦の棋譜にコメントつけておいてます。次の▲4五歩を受けるためには△3三桂としないといけないですけれど、以下▲4五歩に△同桂なんて実戦例がないと怖くて指せないですね。僕の予想では、今日の一局でこの新手は二度と見ることはなさそうです。
posted by こういち at 23:01 | 定跡研究