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2012年06月26日

金と銀の交換

長らく工事中だった脇システムを更新しました。ちょっと45手目▲4八飛の定跡は抜けているのですが、主流の定跡は一応あるので良いかなと思います。最初は書いてたんですけど、納得いかなくて消してしまいました。1ヶ月後くらいには付け加えて載せたいと思います。

文章だけだとあれなので、最近プロの将棋で気になった一局を書いておきます。順位戦の竜王対谷川九段戦のやつです。第1図は定跡型から銀をぶつけた局面。僕らの将棋ではよく見かける形ですが、まさかプロまでこんなアマチュアっぽい手を指すなんて思いませんでした。この間のNHKの将棋でも石田九段が言っていましたが、なんでもありの時代なんだなと感じます。

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金・銀交換に応じて、△5一銀と引いたところが第2図。村山本の場合、銀ぶつけられたときは△7五歩から△7六歩と反撃して居飛車が調子良いということになっていますが、局面自体が少し違うので(先後も逆)、そんなこと叶いません。また、阿久津七段の講座テキストだと△8六歩〜△8八歩で居飛車良いということになっています。こちらはこの将棋でもやれそうですが、ちょっと銀が取り残されているため、それで大丈夫なのかどうか難しいですね。(どちらも第1図で△3四同金▲同飛の後の反撃です)

いずれにしも、金と銀の交換は居飛車良いという風潮であるのは間違いないですが、そんなことは言っても金の方がやっぱり価値は高いですし、実際自分の将棋でやられたりすると嫌だったりします。



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第3図以下の指し手
▲5四歩△7六銀成▲5三歩成△7七成銀▲4ニと△同角▲7七桂△6四角

ゆっくりしていると金・銀交換が響いてくるため、竜王は△8六歩の突き捨てから△8七銀(=第3図)と早めに動いています。こういうB面攻撃は穴熊やっていると意外と思い浮かぶ手ですが、そこから第4図までの流れがすごいですね。第4図は角と銀2枚の2枚換えで、先手駒得ですが、△6四角が絶好で後手優勢となりました。

僕がもし第4図の局面で後手をもったら、既に勝った気分になってしまいます。とはいっても、第3図の局面は作れたとしても、2枚換えに拒否反応を起こしてしまいますから、第4図の局面には絶対になりません。きっと▲3三飛成から△7一角を喰らって劣勢になることでしょう。とても勉強になった将棋でした。
posted by こういち at 22:19 | 定跡研究

2012年06月22日

ウソ矢倉について vol.2

将棋世界の名局セレクションの棋譜を並べていたら、ウソ矢倉の将棋があったので結構参考になりました。ウソ矢倉は▲2六歩▲2五歩を早めに決めないと咎められないというのは以前の記事でも書きましたが、さらに7手目に▲5六歩(=第1図)を突かないといけないのは、ちょっと考えものです。▲5六歩のところでは、ほとんどの居飛車党の人は▲4八銀と指すはずです。ただし、相手がウソ矢倉を使ってくる人に限っては▲5六歩が最善であり、▲4八銀は疑問手のレッテルを貼られてしまいます。

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しかし不特定多数の人がやっているネット将棋において、その人がウソ矢倉使いだと確信できる根拠なんて持ち合わせておりません。そうすると、7手目▲4八銀は当然で、参考図のような展開に進むことが予想されます。このとき、先手の方針を事前に決めておかないといけません。早繰り銀にするのが妥当でしょうけれど、参考にするような実戦例がほとんどないので困りますね。

(補足:参考図の局面は先手飛車先の歩を切れないので、ウソ矢倉を咎めることに失敗したということになります。▲4八銀の一手が遅れた原因で、だから第1図のように▲5六歩を急がなければいけないということです)

また、第1図の局面にできない理由のもう一つに、△2ニ飛(=第2図)と向かい飛車でこられたときの対策が必要であることが挙げられます。今週の順位戦中村六段・田中寅九段戦がそう進みましたが、自分がもし先手をもって勝てる気がしません。


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第2図で問題なのは▲6八玉と指したいなら、もうこの瞬間しかないということです。できれば▲4八銀〜▲6八玉の順番で指したいですけれど、▲6八玉とした瞬間に△2四歩と突かれて早くも不利になってしまいます。第2図で▲4八銀も多分定跡なんでしょうけれど、そうした場合は▲6八玉の前に▲4六歩と指さないといけない気がします。正直△3ニ金と決めてくれているなら▲4六歩は普通に指しますけれど、まだ後手の駒組みがハッキリしていないのに▲4六歩と指すのはちょっと面白くないです。穴熊目指したときに▲4六歩突いてると何かと苦労多いですし。

それは良いとして、第2図▲6八玉に△2四歩と決戦を挑まれたら、以下▲同歩△同角▲同飛△同飛▲1五角△2五飛打▲2四角△同飛▲2八歩(=第3図)と進みます。第3図より△3五角の王手が悩ましく、角成りは避けられませんから、その馬に暴れられて形勢を悪くしてしまいそうです。
posted by こういち at 20:55 | 定跡研究

2012年06月13日

将棋の雑誌買った

将棋世界で4五角戦法の講座が始まっているみたいなので、久しぶりに買ってみました。詳しく知りたいので、その間は購入しようかなと思っております。それで、連載終ったあとだと、自分のページに書いてる4五角戦法の更新がしづらくなりそうなので、4五角戦法の▲3五飛の変化をあわてて追加しておきました。良かったらご覧ください。だいたい合ってると思います。

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表紙は去年勝率歴代2位の中村太地六段で、とても格好良いです。高学歴・高身長・イケメンの3拍子そろった棋士は初めてではないでしょうか。真面目な棋士は好きなので、頑張ってもらいたいです。この間の棋聖戦の逆転負けは、昇級のかかった村中戦を思い出してしまいました。あのときも優勢の局面から時間に追われて、逆転を許した感じだった気がします。

本の中身は矢倉の戦法が何ページか載っていて自分好みの内容でした。あと、捌きのエッセンス未だに続いているんですね。びっくりしました。
posted by こういち at 21:49 | 将棋本