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2012年11月08日

相横歩36手目△2七角

相横歩の定跡も少しまとめようかなと思って、未だにわからない定跡などを調べています。19手目が先手にとって大きな分岐点で、プロだとかっこよく▲7七銀で良いんでしょうけれど、自分たちの将棋だと▲7七桂として持久戦にするのが最善かと思います。とりあえず、▲7七銀からの36手目△2七角(=第1図)の対策を少しだけ書いておきます。

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少し変化はありますが、先手が最善を尽くせば第2図まで進みやすい局面です。これは北島本P.98のX図から後手が1手△1九とto指した局面です。「後手がわずかに勝てない」と本には書かれてありますが、形勢判断を冷静にしてみると、先手の左側の銀と金が取り残された状態で、とても先手が勝てる局面には思えません。

僕ならもう、相手が寄せ間違えてくれるのを期待して、玉をその左側の金と銀がいるところまで逃げようと頑張ります。ただし、あからさまにそうするとまず捕まりますから、なんとなく攻防な手を繰り出しつつ色々と小細工はしますね。



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第2図の局面、定跡書を信じて先手が良いとするのならば、攻め合い勝ちを目指したいところです。一番目に付くのは▲6三銀(=A図)で、これは▲5ニ銀成〜▲6一飛成の詰めろになっています。△6三同金には▲同馬△5ニ金に▲7ニ角がピッタリです。しかし、A図より△4四歩が詰めろ逃れの手で、先手負けでしょう。銀が質駒になってしまううえに、玉が4六に逃げたときに△4五金と打たれる形にもなってしまうためです。

ということで、単純な攻めでは駄目なので、▲7ニ角(≒B図)ともたれて指してみる手も考えました。何か駒が入れば▲6一角成から角全部切ってバラバラにして、▲8ニ飛成から詰まそうとする感じです。しかし、これも図の△2五桂と包囲されて次の指す手に困りますね。以下▲4六歩は△5八龍で先手負け。△2九龍の筋もありますし、B図に進むと▲5九銀と受けるより無さそうです。▲5九銀と受けるしかないのであれば、▲7ニ角なんか打たないで第2図ですぐ▲5九銀とした方が良いかは難しいところ。こんなところに駒を使ってしまってはジリ貧だと思いますが、とはいえ実際指してみると難しいのかもしれません。

いずれにしても、プロレベルの終盤力がないと先手の勝てる将棋ではなさそうです。第2図の局面に進まないように祈りながら指すのが最善の対策と言えるでしょう。
posted by こういち at 21:32 | 定跡研究

2012年11月03日

今月号の感想

なんだか竜王戦は早い段階で形勢に差がついてしまって、いま一つ盛り上げりにかけますね。白熱した王座戦が懐かしいです。ところで、今月号の将棋雑誌を一通り読みましたので簡単に感想を書いておきたいと思います。

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今月号から4五角戦法のよく出てくる定跡の解説なのかなと楽しみにしていましたが、また脇道それた変化の解説でした。先手が変化するやつなので、特に重要ではないのですが、ちゃんと理解するなら大事なのかもしれませんね。これだけ細かく書かれていますから、いずれ単行本化されそうな気がします。

見所はあの伝説の△6六銀が出た王座戦第4局になると思いますが、丁寧に取材されているようで濃い内容でした。△6六銀に対して▲7八銀上はどうも先手負けのようで、そうすると△7一金からの千日手よりも勝ることになります。後世に語り継がれる一手になるのでしょうか。すごい手といえば、イメージと読みの将棋観の▲3六歩。僕もまぐれで良いので、一生に一度はこういう手を指してみたいものです。また郷田九段の「そういうふうに指す将棋です」というコメントがとてもかっこよくて、感動しました。
posted by こういち at 19:30 | 将棋本