HOME > ブログ(更新情報) > 石田流対策の△4二玉の定跡

2010年03月28日

石田流対策の△4二玉の定跡

この間の王将戦第5局で羽生名人が指した石田流対策の△4二玉。対して▲7八飛は△4五角と打たれるから居飛車良しというのが一般的な見解になっていますが、24だとむしろ振り飛車の方がかなり勝っているはずです。なぜ居飛車が苦しくなるかというと馬が捕獲されるからというよりも、3三の桂馬が負担になってしまうのが最大の要因だなと思っています。馬殺していると見せかけて、3筋の歩が延びてきますから、居飛車側にとって盲点となりやすいです。もう一度復習の意味もかねて、その辺りのことについて書いておきます。ちなみに、以前に書いた記事は、7月11日投稿3月3日投稿こちら。

100328a.gif100328b.gif

だから居飛車側の方針として、3三の桂馬を守るのか、捌くのか、どちらか事前に考えておく必要がありますね。とりあえず第1図、現在主流の▲6六歩ではなく、▲7八飛とした変化です。

第1図以下の指し手
△8八角成▲同銀△4五角▲5八玉△2七角成▲7四歩△同歩▲5五角△3三桂▲7四飛(=第2図)

第2図が少し悩む局面。歩を受けるか、けちって△9二飛とするかですが、ここはやはり手堅く△7三歩とするのが最善だと思います。いろいろ変化があるので具体的な手順は示せないですが、後手は△5二飛と回るのがほぼ絶対の1手になるので、隙は作らないほうが勝るはずです。

第3図以下の指し手
△7三歩a▲3四飛△3二金▲3六歩△2六馬▲3五飛△5四歩▲7七角△5二飛▲3八金△5五歩▲4八銀△2二銀(=第3図)
a・・・△4五馬は▲8二角成 △同銀 ▲7二飛打で先手優勢

100328c.gif100328d.gif

お互い最強の手と思われる順で進めて第3図。直前の△2二銀は、△5六歩から玉頭攻めするときの▲1一角成を受けています。もし▲4六歩とかで△4五桂を防いできた場合は△2四歩〜△2三銀として桂頭を受けることもできますし価値の高い手です。第3図より▲2七歩△3五馬▲同歩△5六歩と進んだ第4図の局面は、これは居飛車十分でしょうね。以下▲5六同歩△同飛▲5七歩△3六飛と進めば、桂頭の不安は解消されますし、次第に飛車と角の交換が響いてくると思います。

いずれにしても、第1図で角交換から△4五角だけ覚えていては相当居飛車の勝てない将棋で、第4図までの一連の流れを漠然とでも覚えておいて、初めて良い勝負ができる戦型だと思います。正確に指せば、やっぱり居飛車が良くなる将棋だなと確信しました。

まとめ:
あくまで、第1図に振り飛車が▲7八飛と振った場合は居飛車指しやすいというだけで、この▲7八飛のところでは▲6六歩と角道を止めるのが一般的。居飛車党で、早石田が苦手な人には、第1図の△4二玉がお勧めです。

また、居飛車が先手の場合だと、初手から▲7六歩△3四歩▲2六歩△3五歩▲6八玉で、似た流れにできます。ただ、せっかく先手をもらってこの指し方はいかにも気合い負けで、▲6八玉のところでは、▲2五歩か▲4八銀と指しす方が自然です。
posted by こういち at 17:52 | 定跡研究